組織の方針
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PocketSoftが目指す組織
ポスト(役職)が特定の人に固定化されてしまった組織は不正の温床となったり保守的な方向に傾きやすくなったりします。
ポスト(役職)を既得権益と勘違いし、それを守ろうとする管理職が出てきた場合、組織は時代の変化に対応できなくなります。
当社ではこれを「変化に対応できない脆弱な組織」と呼んでいます。
ポスト(役職)とは、「ある特定の人物」ではなく「特定の業務を担当する役割」に応じて与えられる、「有期の権限」であるべき です。
ここに既得権益の入り込む隙を作ってはなりません。
そこで当社では全てのポストについて任期制度を設けています。
全てのポストは任期一年間。来期のポストは全て年末実施の一斉選挙で決まる仕組みです。
これは組織のトップである代表取締役も同様です。
現在、一番力があるものが組織を率いるべき。
既に力を失ったものは早々にポスト(役職)から身を引き、再び力を取り戻したときに再度挑むべき。
役職者はいつでも挑戦を受ける覚悟を持つべき。
これが当社の組織論です。
さらに、厳しい選挙に勝ち抜き、ポスト(役職)を獲得したとしても一年間の安息など決して訪れません。
ベンチャー企業にとっての任期一年間とは、大企業の10年に匹敵する長さです。
そのため管理職には毎月、一定の進捗(実績)が求められます。
その指標のひとつに、毎月部下から実績評価を受けなければならない「管理職評価制度」が存在します。
常に緊張感を持ち怠慢に陥らない事が役職者には常に求められています。
①リーダーシップ
②ポテンシャル
③実績
④コミュニケーション能力
⑤当社の方向性と一致した思考判断力
これらをあわせ持つ全社員に、全てのポストへの挑戦権が与えられているのが当社の組織運営です。
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PocketSoftの報酬制度
多くの日本企業では、未だに年功序列/終身雇用制度で運営されています。
そのため、在籍が長い社員の方が在籍が短い社員より高い報酬が得られるよう設計されています。
日本の高度経済成長を支えてきたのはまさにこの「年功序列/終身雇用制度」にあったと思っています。
終身雇用制度では若い間は働きに見合った報酬を得ることはできませんが、年齢を重ねるにつれ、成果以上の報酬が得られるように設計されています。
22歳で入社し65歳で定年を迎えるまでの収入の総和としてみれば、得られる報酬と成果はほぼ同等です。
しかし当社では「成果と報酬」は常に等しくあるべきだと考えています。
成果如何によっては上司と部下の報酬が逆転する可能性があるべきです。
その為、当社では成果を出せば短期間に高い報酬にシフトしていける「飛び級制度」を採用しています。
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PocketSoftの権限制度
働いていると、上司に相談しなければならない場面に数多く遭遇します。
報告・連絡・相談は組織運営には必要なアクションですので当然でしょう。
ではなぜ必要なアクションなのかご存じでしょうか?
それは、
その決定によって将来発生するかもしれないリスクを未然に防止する
もっと良い選択がある場合に判断を間違えない
為です。
そのために経験豊富な上司に相談を必要とします。
このような素晴らしい組織運営も、長い月日で形骸化してしまうと、
承認行為は上司の「既得権益」である
承認したとしても責任は提案した部下自らが取るべき
という勘違いが発生します。
当社では、「承認行為」とは「申請者から全ての責任を引き継ぐこと」と同義です。
承認したにも関わらず、問題が発生した場合にその責任を部下に押し付ける行為はご法度です。
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パッケージソフトの開発にこだわる理由
パッケージソフトの開発にこだわる理由は以下の4つです。
1.新しい技術を活用し社会の流れを今以上に良くしたい
エンジニアが、新しい技術を活用して社会を今以上に良くしたいと考えることは当然なことです。
研究中の最先端技術を活用し世の中の流れを便利にできないか常に考えています。
しかしながら、この「便利」を開発するには莫大な時間とお金が必要となります。
もちろん自分で開発すれば[お金]は不要ですが、その代償として [時間]は失われます。
そこで私は「個人」ではなく「組織」としてパッケージ開発ができるよう当社を設立しました。
2.パッケージ開発を行うことにより、当社と[夢]を共有できる人材が定着し、そうでない人材は自然と去っていっていく
私は「お金」よりも「やりがい」や「夢」に重点を置いて生きていきたいと考えています。
その考えに共感を持っていただけるエンジニアは当社にとっては必要な「未来」の仲間です。
たとえ優秀で多く稼げる労働者でも、「お金」だけを追い求め「夢」が共感できないなら一緒に仕事できません。
3.技術力の向上
取引先から受託するシステム開発には、最先端のものもあれば、20 年昔のシステムもあります。
しかしながら「パッケージソフトの開発」を行っていると、まだまだ安定していない最新の技術/言語を使った開発も積極的に 使っていくことができます。
自社開発を行っている当社には多くのナレッジが集まっています。その結果、業界内で「技術力の高い会社」というポジションを 獲得し、競合他社より高額での契約を獲得し続けています。
4.そして「夢」
弊社が[理想]とする会社運営を実現する為には、 [さまざまな制約]から解放される必要があります。
[パッケージ開発]が[コアコンピタンス]になるとそれらの制約からは解放され自由になれます。
では私が考える、[さまざまな制約]とは何か。
1. [開発費用の制約]
現在のように売上の多くを[準委任契約]に頼っている間は、まず必要な運転資金の確保が先決です。
そのため、パッケージソフトの開発に充てられる時間も少なくなってしまいます。
しかしパッケージを稼働し始めると、毎月一定の利益が見込め、そのキャッシュを次の開発に再投資することが可能になります。
目標は全エンジニアの70%がパッケージ開発のみに専念し全ての売上を立て、残り30%をバッファー要員とすることです。
このバッファー要員は周期的に入れ替えを行い、リフレッシュ目的の休期休暇制度を使って休みをとって頂いたり、緊急時の障 害対応、技術力向上のためのスキルアップ期間に全てを充てるためです。
2. [余暇、場所の制約] 労働時間32 時間/週 年間労働日数200日が目標
私は、優秀なのに個人的な事情で労働機会を失っている労働者にたいして最高の労働環境を提供し当社で活躍して頂きたいと考えています。
その中のひとつに[働き方の自由度を広げる]があります。育児や介護などの理由で在宅勤務しかできないエンジニア、大好きな南国の島で暮らしながら自分の可能な時間に可能な時間だけ働きたいエンジニアとインターネット上でつながり一緒に開発できる労働環境を提供するのもそのひとつです。そのためにはパッケージソフトでのビジネスを伸ばしていくしか道はないと考えています。
3. [賃金の制約] GAFA 同等の給与水準が目標
準委任契約ビジネスの場合、労働者の賃金はその労働者が稼ぎ出した売上高を超えることはできません。(管理職を除く)
[労働者の総労働賃金] = [労働者個人の売上高×53.8%]と考えるためです。
これでは優秀な人材も人生設計を考えたらいずれは当社を去っていくことでしょう。
そのため高額な報酬を出せるよう優秀な人材のパフォーマンスを最大限に発揮させることができるビジネスがどうしても必要です。
[宝の持ち腐れ]を避けることが経営者の私にとっては最大の課題だと考えています。
4.[老後の制約] 社会貢献(定年制の廃止)
パッケージ開発業務が稼働すると、年配でも熟練した従業員は、保守、サポートでみんなのために活躍することができます。これが準委任契約ビジネスとの大きな違いです。
つまり、全ての従業員が、生涯活躍していける仕組みを提供することが経営者である私の「最大の目標」です。
上記の理由により、「パッケージソフトの開発/運営」によるビジネスモデルを目指すのは自明の理だと考えています。
私がパッケージ開発をあきらめた時とは、会社を廃業する覚悟をした時のみです。
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経営理念・ミッション(使命)
私は自身の考える理想のIT 企業としてPocketSoft を設立いたしました。
株主様、お取引先様、地域社会、そして従業員の満足度を向上させることができる企業に育て上げたいと考えています。
それが創業者としての私の使命であると考えています。
1. 従業員にやりがいを与えPSとして共に歩む人生を誇りと思える企業であり続ける。
2. 人々の暮らしに役立つ商品を創出し供給し続ける。
3. 自然環境の保護に配慮した経営をお行う。
4. 利潤追求の前に良識ある市民としての立場で物事を考え行動する。
5. 株主様、お取引先様、地域社会、従業員に対して常に誠実である続ける。
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事業概要とビジョン(目標)
1.高品質で安価なクラウドパッケージをお客様に提供します。
2.私たちはクラウド事業でシェアNo.1 を獲得することを目指します。
3.人材教育を積極的に行い「新技術の創造」「世界初の試み」にチャレンジし続けます。
4.当社のアイデアをオフショア開発にて具現化することで世界経済に活力を与えます。
5.具現化したソフトウェアを世界中に広めるために活動します。
6.地球環境保全の為、ペーパーレス化を進めます。
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事業目標の考え方
当社は創業時より「プラットフォーマー」となる事を⽬標としています。
単にアプリを提供するのに留まらず、「当社のアプリ上」で、「サービス」を展開して頂き、「収益」をあげて頂けるようなプラットフォームを稼働させ、当社はそこを流れる「マネー」の一部からサービス料を頂きます。
また、当社はコーポレートガバナンスを重視しています。
第三者によるチェック機能を強化する必要性は将来的な運営を考えれば必ず必要となります。
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事業の展望と市場の状況
1.経営・社会環境の変化と当社の役割
愛知県のIT 産業は危機的な状況だと感じています。というのもIT 企業の大多数が「知識集約型」ではなく、準委任契約などの「労働集約型」であるため、利益率が低く、賃金上昇や投資へまわせるキャッシュが慢性的に不足しているためです。
また、多重下請け構造もキャッシュが増えないマイナス要因のひとつです。
当社としましてはこれらの改善に取り組むべく、知識集約型ビジネスへの大転換を目指し、社内開発や社内教育に力を入れています。
2.今後の業界動向と当社の戦略
少子化が進む日本では[派遣]など[労働集約型ビジネス]のみで生計を立てていくのは高リスクです。
また、昨今進んでいる大企業によるシステム開発の内製化も同様にリスクのひとつです。
そこで当社は創業翌年には既にパッケージ開発に着手し、もちろん現在進行形で進めております。
今後もパッケージ開発への投資を続け、基幹業務のイノベーションを起こすべく取り組みます。
たとえば当社の商品である勤怠管理ソフト「Corpus」もそのひとつです。おかげさまで利用会社数5,000 社を達成致しました。
また、そのために従業員全員に30%3%活動を宣言しました。具体的には30%の利益向上と、3%の経費削減を行うことです。
3%の経費削減(改善)は作業手順の見直しやムダの排除でそれほど努力しなくとも達成できると考えています。
しかしながら30%の利益向上はイノベーションなくして達成は不可能です。
そういう数値を明確に宣言することで従業員一同に新しいことへチャレンジする精神を浸透させるのが目的です。
イノベーションを起こすための具体的な計画として、法人向けのアプリケーションからコンシューマー向けアプリケーションへのシフトチェンジしました。
法人は経済の影響を大きく受けるため、大波となりますが、大多数の個人をお客様として場合、その波は小波になります。
このようなロングテールマーケットでのシェア獲得を目指します。
3.市場の変化
近年、インターネットの普及により誰でも簡単に情報を収集することができる世の中になりました。さらに近い将来には5G のサービスもスタートします。
送信速度が劇的に早くなった世界とは、どういう世界か。
それを想像しながら今後も事業計画をフットワーク良く改善していきます。